ブライダル用 - 青い花かんむり

- 2015年10月31日掲載分 (ライティング仕事:納品コラムのコピーです)-

こちらはロンドンでのお花屋さん時代、練習の為に作った花冠です。
花冠は英語でCircletと呼び、ウェディングでヘッドピースとして使うだけではなく、カジュアルなファッションとして取り入れられる事も増えています。
実は花冠とは “花嫁さんがブーケを持つよりも、古くから持たれている” と言われていて、200年以上前からヨーロッパで事が始まった歴史があるそうです。当時もウェデイングだけではなく、お祝い事など特別なおめかしの時にもつけていたそうで、現在のファション感覚と少し似ているかもしれません。

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​花冠の由来は、円を描く様なリング型になっている事から ”愛と絆の永遠の幸せ” の象徴とされています。愛や幸せをもたらす花材を使用して、植物のもつ意味を伝えるメッセージ性があります。花嫁の友人や家族が、お花の持つ本来の意味やパワーを用いてお祝いの気持ちを伝えるなんて、心にぐっと響くストーリーですよね。
まず今回使用している紫陽花は、鮮やかなブルーですが花嫁さんがブルーを身にまとうと幸せになるというジンクスがあります。

Something four -サムシングフォー- という習慣で
・Something Old(何かひとつ古い物)
・Something New(何かひとつ新しいもの)
・Something Borrowed(何かひとつ借りたもの)
・Something Blue(何かひとつ青いもの)

この4つを身につけて結婚式を行うと、永遠に幸せになれると言われている欧米・ヨーロッパでの言い伝えですが、日本でも取り入れている方も増えてきています。

紫陽花は花びらの様に見える部分は葉が変形した學(がく)で、土壌によって咲く色が変わるという ”移り気” の花言葉を持つ興味深いお花です。6月がベストシーズンではありますが秋色紫陽花など、一年中楽しむ事はできます。

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日本では紫陽花は風情のある粋なお花の様な感覚ですが、ボリュームのあるヘッドがゴージャスに見えると海外では大人気なんです。
国が変われば、好まれる色や感覚も異なるなんて凄く面白いですよね。
次に、スプレーローズは淡いサーモンピンクで全体のバランスを整えますが、ローズは勿論 ”愛の象徴” ですね。今回のローズは芳香はありませんが、本来バラの香りは女性の体に良い効果をもたらす最高級の香りとされています。
緑の葉ものは二種類、丸い小さめのユーカリともう少し濃いめのアイビーです。
​緑の実ものはアイビーの実で、日本では多少珍しさはあるかもしれませんが、特にロンドンではBerried Ivy(ベリードアイビー)と呼び、自然の風味をそのまま感じられると大変人気の高いものでした。アイビーはつたが続く事から永遠の象徴とされています。

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サークレットの作成はかなりの時間を要します。
お花を一つづつカットしていき、そのカットしたものに一本ずつワイヤーをつけて茎に見立てる、あたかも一輪の花として咲いていたかの様に作り替えるのです。
最後に花冠を輪っか状に一本づつ編み込んでいきます。
この作業…途方もなく時間がかかります。
結婚式で花冠のオーダーが入ると複数名で作業にあたるくらい時間のかかる物なのですが、完成した後の爽快感は言葉では言い表せないほどです。
自分の作った物が、一生で一回の晴れ舞台に出席する…考えただけで感動してしまいます。

個人的には、かっちりしたアップスタイルのヘアアレンジよりもダウンスタイルに合うと思います。
特に海外ではChunky(チャンキー-ずんぐりした)スタイルと言って、太めのぽってりした物が近年主流のスタイルです。ドレスや髪型、花嫁さんの雰囲気によっても大きく異なるので、流行にとらわれずに自分にあったお気に入りのスタイルが見つけられるといいですね。

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